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見えにくい部分があるんです・・・なぜ?

[2018.10.15]

おはようございます。先週末、臨床眼科学会に参加してきました。8000人以上の方々が参加する日本で一番大きな眼科の学会です。最新知識をブラッシュアップでき、非常に勉強になりました。さて、本日は、見えにくい部分がある「視野欠損」について書きたいと思います。ここで大事なのは、いきなり見えにくい部分が出たのか、それとも徐々に出たのかが大事です。いきなり見えにくい部分がでたという場合は、ほとんどが血管の異常です。網膜や脳の血管が詰まってしまったり、破れて出血したりする場合にこのような視野欠損がいきなりおこることがあります。いうまでもなく、この場合は早急な治療が必要です。特に、脳の変化は命にかかわる場合があります。網膜の血管の変化の場合には、入院による点滴や注射、レーザーなどが治療となります。網膜の病気の場合には網膜剥離という網膜が破れてはがれてしまう病気があります。この場合も早急な手術が必要となります。一方、なんとなく見えにくい部分があるという場合で一番多い病気が緑内障です。緑内障は視神経乳頭という神経の束がいたみ、その部分に応じた視野欠損が出てくるのですが、この原因としては、眼の圧力が高くなって神経が傷むという機序であるため眼圧を下げる必要があります。一分一秒を争う状態の場合は少ないですが、ほっておくと失明につながるため、精査の上点眼やレーザーによる治療が必要で、一度緑内障の診断となった場合には眼科への通院は一生欠かせません。また、見えにくい部分が生じても通常は両目で見ているため、片方の眼に視野欠損の変化が起きても気付かない場合も多いのです。時々、片目で見えにくい部分がないかチェックしてみるのも大切ですね。緑内障の場合は初期の視野変化では視野の周辺部分にでてくるため気付かない場合もあります。高齢になってくると有病率も高くなってくるため、一度眼科での検査をお勧めします。では。。。

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