こんにちは、先週、Webにて開催された（本来はオランダ開催の予定でした）欧州白内障屈折矯正手術学会（ESCRS）のフイルムフェスティバル（科学的なビデオプレゼンテーション）で160以上の演題のうちで総合１位を獲得しました。当院の外来には世界のフィルムフェスティバルで頂いた数々のトロフィーと盾を飾っておりますが、長年総合１位を目指して頑張ってきただけに非常にうれしいです。今回で海外だけで13回目の受賞となります。春のアメリカの学会に続いて連続でグランドプライズをいただきました。内容は水素が白内障手術の低侵襲化に寄与するというもので、私の出身医局である日本医科大学眼科学教室の高橋教授と五十嵐准教授の長年の研究成果をビデオでまとめさせていただきました。日本が誇る水素研究がアメリカとヨーロッパでも認められたのは非常に喜ばしいですね。ちなみに、巷ではやっている「水素水は健康にいい！！」という情報は、日本医大が発信元です。もちろん、我々日本医大から発信されている情報は非常に厳格に研究された結果です。ただし、巷では信頼性の薄い商品が出回っているので注意しましょう。ちなみに、ペットボトルに入って売られている水素水は偽物です。もちろん、出荷するときは水素を水に溶かしたのかもしれませんが、時間が経つと水素はペットボトルを通してすべて外に拡散してしまうため、我々が買うときはすでに水素ではなく単なる水になっている可能性が高いのです。元になった研究は素晴らしいにもかかわらず、実際に商品化される際には、大事な情報がごっそりと抜け落ちて販売されている場合が多いのは残念なことですね・・・ さて、フイルムフェスティバルの話に戻しますが、11年かかってアメリカ、ヨーロッパ、アジア、日本（企画もの）のフイルムフェスティバルすべてで総合1位を獲得できました。おそらく、今のところ世界でこれを達成できたのは私のみです。もちろん、私自身の力だけでこのような偉業を達成することはできず、様々な方の力を借りてやっと達成することができました。この場をかりて、力をかしていただいたすべての方々に感謝申し上げます。いつも助けられてばかりの私ですが、今後も日本の眼科医療の発展のために少しでも力になれたらと頑張る所存です。現在、外来にはいつもご指導いただいている杉浦眼科の杉浦毅先生からいただいた胡蝶蘭を飾っております。